地下40mに行ってきた。

地下っちゅうのは異空間につながっているんじゃないか、と言うのは古今東西共通なようで、ジャック=フィニィの『レベル3』、浅田次郎の『地下鉄に乗って』、99年の英国映画『チューブ・テールズ』など、その手のネタをあげるときりがないんですが、実際地下に行ってみると、故なき事ではないなと思ってしまう。

東メト銀座線の虎ノ門駅から文科省の前の交差点に出ると、板敷きになっていて何やら地下をいじっている。4月某日、ここで何をやっとるのか見せてくれるっちゅうんで喜び勇んで行ってみました。

地上から狭い螺旋階段を下りていくと、こんな感じの場所に出る。

この辺は地下10メートルそこそこで、上を通っている車の音や、銀座線の音が聞こえてくる。ほのかに粘土の匂い。真ん中のエレベーターの後ろに並んでいるパネルにはこの工事に関わっている人々のコメントが写真つきで紹介されている。

そもそもこの場所は何なのかと言うと、麻布共同溝なるものの建設現場、シールドが発進する立坑である。詳しくはオフィシャルサイトを参照されたい。この地下第1層とでもいうべき部分、路下ヤードと言うらしいのだが、ここには立坑を作る際に出た土砂、泥水の類を処理する設備が並んでいる。実際に機械が並んでいる場所は狭くてあまりまともな写真が撮れなかったが、これが何ともいい雰囲気である。アクションゲーム、映画の類に出てきそうな場所。非日常、異様としか言いようのない空間


一例。

むき出しの鉄骨や人一人やっと通れるくらいの薄緑色の足場、上を通る車と恐らく横を通っている銀座線の音、ほのかな粘土の匂い、そしてなんだかよく分からんがやたらと馬鹿でかく複雑な機械。

いやぁ〜、たまらんですよ。

個人的にはこういうものこそ萌え〜である。そのほかにも例えばこんな物とかね。


送風ダクト。
何となく生物のはらわたチックなのがポイント高し。

しかし、それより何よりどれよりも萌えなのは、エレベーターである。

快適性など微塵もなし。実用一点張り。内部もまさに鉄の箱、といった感じで内装など何もない。音と振動も強烈。こんな乗り味の硬い乗り物に乗ったのは初めてだ。停止前にスピードが落ちるなんていう乗員に対する配慮などまるでなく、ガッコーンという衝撃と音を伴って地下30メートルに到着。


エレベーターは上へ戻っていく。

ここには既に完成している共同溝があり、その中で写真展が開かれている。


この先をさらに行くと赤羽橋の方まで歩いていけるらしい。
右下は水道管。

さらに1層下がこれから建設される共同溝のシールドが発進する所である。


でかいです。


シールドの刃。


シールド機の内部。

それにしてもこんな物が近所の道路の下、建物の下をモリモリと掘っていても誰も気づかないのだから凄い世の中である(ウチのジジババの家がこの近所にある)。開削ではなくシールドを使うなら立坑さえあれば知らないうちに長大なトンネルを作るって事が今の世の中出来るのね。以前日テレのプラス1特集に出てきた新宿の極秘地下送電線トンネルもこんな感じで人知れず作ったのだろうか。

ざっとこんな感じである。
あの板敷きになっている下は一皮むくとこんな状態なのね。完成した共同溝を見れば都内の地下にはこんな場所があちらこちらにあると思うと何ともいえぬ気分になってくる。地下40メートルまでもぐると、そこはさすがに都会の真ん中と言う事を忘れるようなえもいわれぬ非日常的空間だった。

ところで、最後にどうでもいい事なんですが、この公開イベントの参加者、やたらにその筋の人が多かったのが印象的。ここはアキバか晴海か幕張か。カプールで来ている連中もちらほらいたんですが、物凄く浮いてました。デートの場所はよく選びましょう。

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